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人文書院

フリーターにとって「自由」とは何か

フリーターにとって「自由」とは何か

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現在フリーター人口400万人超、増加し続ける非正規雇用、将来2人に1人がフリーター? 想像を絶したこの現実をどう考え、何をすべきか、未来を変えうる強靭な実践とは何か。フリーター的労働者の立場から、社会とフリーター自身の問題を抉り出す、気鋭による論考の誕生。「若年層労働問題」の枠を超えた広汎な視野からの犀利な分析と、吹き上がるパッションが織りなす渾身の力作。既存のフリーター論、労働論を根底から打ち砕く。

「たとえば…何ヶ月かハローワークに通いネットを駆使し人脈をたどり各社で面接を受けたが落ちまくった。不採用の通知さえ来ない。金も気力も尽き果てた。使い捨て型正社員や日雇や派遣や時給七八○円のコンビニに採用された。藁にすがって働いた。働けば働いたで、灰色の日々の中で「これでいいのか」と不安や陰鬱さが染み出す。暗い何かが自分の中で刻々と鬱血し、澱んでゆく。相変らず貯金はない。あってもわずかだ。働き続けるしかない。時が過ぎる。淡々と年を取っていく。それでも日常の泥濘の中でもがき続ける。そんなあなたたちの話だ、これは。」(本書より)

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