人文書院
21世紀の自然哲学へ
21世紀の自然哲学へ
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元素、大気、大地、菌類から人間までをも貫く哲学は可能か
惑星規模の気候変動と資本主義の加速によって人間と環境の関係が揺らいでいる。地球が沸騰するいま、哲学は何を思考し、どう変わりえるのか。ドゥルーズ、ガタリをはじめ、ラトゥール、スローターダイク、コッチャ、パース、リュイエル、マルディネ、ライプニッツ、ベルクソン、デリダ、ガブリエル、グラント、シェリング、西田、坂部など多様な理論を手掛かりにした気鋭たちによる熱気みなぎる挑戦。
「地球がグツグツと音を立てて煮詰まりつつある。科学者たちが予想する気候変動の「ティッピングポイント」の侵犯は、日ごとに現実化していく。その一方で、そのような気候変動を牽引していると考えられるグランド・アクセラレーションと呼ばれる諸現象は、いまだおさまるところをしらない。人間のさまざまな行為の及ぼす影響が、人間の行為を可能にする環境それ自体を不可逆的に変化させつつある。」(序論より)
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著者紹介(50音順)
ジミー・エイムズ(Jimmy Aames)/1991年生まれ。芝浦工業大学工学部助教。“Temporal Becoming in a Relativistic Universe: Causal Diamonds and Gödel’s Philosophy of Time,” European Journal for Philosophy of Science (2022); “The Concept of the Correlate in Peirce’s ‘New List of Categories,’” Transactions of the Charles S. Peirce Society (2021)など。
小川歩人(おがわ あゆと)/1992年生まれ。大阪大学学際大学院機構特任講師。「ジャック・デリダの初期思想におけるL’imaginationの問題」(博士論文)など。
小倉拓也(おぐら たくや)/1985年生まれ。秋田大学教育文化学部准教授。『カオスに抗する闘い』(人文書院)、ブルース・フィンク『後期ラカン入門』『「エクリ」を読む』(ともに共訳、人文書院)など。
織田和明(おだ かずあき)/1992年生まれ。大阪大学大学院情報科学研究科特任助教。『九鬼周造の人間学 破綻と再建』(近刊・大阪大学出版会)など。
久保明教(くぼ あきのり)/1978年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科教授。『「家庭料理」という戦場』(コトニ社)、『ブルーノ・ラトゥールの取説』(月曜社)、『機械カニバリズム』(講談社)、『ロボットの人類学』(世界思想社)など。
小林卓也(こばやし たくや)/1981年生まれ。ソトのガクエン代表。京都産業大学非常勤講師。『ドゥルーズの自然哲学』(法政大学出版局)、ジル・ドゥルーズ『ベルクソニズム』(共訳、法政大学出版局)など。
佐古仁志(さこ さとし)/1978年生まれ。東京交通短期大学運輸科准教授。「生成へと到る旅路 哲学と心理学の〈あいだ〉の人類学者ティム・インゴルド」(『江戸川大学紀要』30)、「批判的常識主義に基づくパースの知覚論」(『叢書セミオトポス15』日本記号学会編)、ティム・インゴルド『生きていること』(共訳、左右社)など。
得能想平(とくのう そうへい)/1987年生まれ。奈良先端科学技術大学院大学デジタルグリーンイノベーションセンター助教。「『差異と反復』における強度と個体化 ヴェイユマンのコーエン解釈を手掛かりに」(『フランス哲学・思想研究』26)、「初期ドゥルーズにおける存在論と合目的性」(『関西哲学年報アルケー』26)など。
永吉希久子(ながよし きくこ)/1982年生まれ。東京大学社会科学研究所准教授。『移民と日本社会』(中公新著)、『日本の移民統合』(編著、明石書店)など。
平田公威(ひらた きみたけ)/1990年生まれ。大谷大学文学部助教。『ドゥルーズ=ガタリと私たち 言語表現と生成変化の哲学』(水声社)など。
古村信明(ふるむら のぶあき)/1979年生まれ。民間企業勤務。
水橋(森野)雄介(みずはし ゆうすけ)/1988年生まれ。金沢学院大学文学部講師。「猫と歴史的世界 あるいはストレンジャーのポイエシス アンリ・マルディネから西田幾多郎を読み直す」(『金沢学院大学紀要』20)など。
山崎吾郎(やまざき ごろう)/1978年生。大阪大学COデザインセンター教授。『臓器移植の人類学』(世界思想社)、エドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロ『食人の形而上学』(共訳、洛北出版)など。
山森裕毅(やまもり ゆうき)/1980年生まれ。滴塾第二学舎舎長。『ジル・ドゥルーズの哲学』(人文書院)、『オープンダイアローグ』(共著、東京大学出版会)など。
米田翼(よねだ つばさ)/1988年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科助教。『生ける物質 アンリ・ベルクソンと生命個体化の思想』(青土社)、『ベルクソン思想の現在』(共著、書肆侃侃房)など。
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