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人文書院

人種の母胎

人種の母胎

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解きがたく結びついた性と人種

17・18世紀のフランスでは、女性はか弱く虚弱な身体を持つゆえに劣っているとされ、その不健康さは男女の不平等を正当化するものであった。この性的差異の概念化が、いかにして植民地における人種化の理論的な鋳型となり、支配を継続させる根本原理へと変貌をしたのか、その歴史を鋭く抉り出す。


「女性医療なくして人間〔=男性〕科学はない」というのが、私の仮説の一つとなる。言い換えれば、《人間〔Homme:男性〕》は、みずからを自分自身の知の対象とすべく、主に自らを脱中心化するという間接的な手段で、徐々に構築されていった。つまり、人間〔=男性〕が最初に対象にしたのは自分自身ではなく、まさに伝統的にサバルタン〔従属的地位にあるもの〕として見なされていた身体――女性の身体――を対象としたのである。

(「プロローグ」より)


原書:Elsa Dorlin, La Matrice de la race. Généalogie sexuelle et coloniale de la Nation française, Édition la découverte, 2009.

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