人文書院
ポストコロニアル研究の遺産
ポストコロニアル研究の遺産
受取状況を読み込めませんでした
〈翻訳不可能なものの翻訳〉をめぐる、ポストコロニアル研究を牽引してきた最前線の研究者たちによる一大総括にして、新たな出発点
2020年2月、ポストコロニアル研究の世界的思想家がニューヨークに集結。異文化の間、政治と文化の間、男女の間など、いたるところに翻訳不能なものはある。それを超えたところに翻訳は成り立つのか。人間関係の他性、理解不能性の根源を問う、日文研主催の国際会議の成果。
*
著者・訳者紹介
荒木浩(あらき ひろし)
1959年生。国際日本文化研究センター教授。古代・中世文学。『『今昔物語集』の成立と対外観』(思文閣出版)、『古典の中の地球儀』(NTT 出版)。
磯前順一(いそまえ じゅんいち)(編者)
1961年生。国際日本文化研究センター教授。宗教学、批判理論。『死者のざわめき』(河出書房新社)、『公共宗教論から謎めいた他者論へ』(春秋社)。
平野克弥(ひらの かつや)
1967年生。カリフォルニア大学ロサンゼルス校歴史学部准教授。日本近世・近代の文化史・思想史・社会理論・歴史理論。『江戸遊民の擾乱』(本橋哲也訳、岩波書店)。
プラダン・ゴウランガ・チャラン(Gouranga Charan Pradhan)(編者)
1978年生まれ。龍谷大学博士研究員。日本文学・日本研究。『世界文学としての方丈記』(法藏館)。
タラル・アサド(Talal Asad)(編者)
1933年生。ニューヨーク市立大学教授。人類学。『宗教の系譜』(中村圭志訳、岩波書店)、『世俗の形成』(中村圭志訳、みすず書房)、『リベラル国家と宗教』(茢田真司訳、人文書院)、『宗教を語りなおす』(磯前順一との共編、みすず書房)。
茢田真司(かりた しんじ)
1966年生。國學院大学法学部教授。政治学。「「宗教」・「世俗」・「多元主義」 タラル・アサドと政治理論」(『國學院法学』55 -4)、アサド『自爆テロ』(訳書、青土社)、アサド『リベラル国家と宗教』(訳書、人文書院)。
酒井直樹(さかい なおき)(編者)
1946年生。コーネル大学人文学部教授。日本思想史、比較文学、翻訳論。『過去の声』(川田潤ほか訳、以文社)、『希望と憲法』(以文社)、『ひきこもりの国民主義』(岩波書店)。
大村一真(おおむら かずま)
1994年生。同志社大学大学院博士後期課程。政治学。「批判の死から再生へ ハーバーマスにおける社会批判の可能性」(『同志社法学』71-5)、「近代主権国家における排除と差別の論理」(茢田真司との共著、『差別の構造と国民国家』法藏館)。
ガヤトリ・チャクラヴォルティ・スピヴァク(Gayatri Chakravorty Spivak)
1942年生。コロンビア大学教授。比較文学。『サバルタンは語ることができるか』(上村忠男訳、みすず書房)、『ポストコロニアル理性批判』(上村忠男、本橋哲也訳、月曜社)、『いくつもの声』(本橋哲也、篠原雅武訳、人文書院)。
舟橋健太(ふなはし けんた)
1973年生。龍谷大学社会学部准教授。文化人類学、南アジア地域研究。『現代インドに生きる〈改宗仏教徒〉』(昭和堂)。
ヘント・デ・ヴリース(Hent de Vries)
1958年生。ジョンズ・ホプキンス大学人文学教授。神学。『暴力と証し』(河合孝昭訳、月曜社)。
久保田浩(くぼた ひろし)
1965年生。明治学院大学国際学部教授。宗教学。『ファシズムと聖なるもの/古代的なるもの』(共著、北海道大学出版会)、『「呪術」の呪縛』上下巻(共編著、リトン)、『文化接触の創造力』(編著、リトン)。
山本昭宏(やまもと あきひろ)
1984年生。神戸市外国語大学准教授。日本近現代文化史。『核エネルギー言説の戦後史1945-1960』(人文書院)、『大江健三郎とその時代』(人文書院)、ワート『核の恐怖全史』(訳書、人文書院)。
松田利彦(まつだ としひこ)
1964年生。国際日本文化研究センター教授。近代日朝関係史。『日本の朝鮮植民地支配と警察』(校倉書房)、『東亜聯盟運動と朝鮮・朝鮮人』(有志舎)。
汪暉(ワン フイ)
1959年生。清華大学人文社会科学学院教授。中国近現代文学、中国思想史。『世界史のなかの世界』(丸川哲史訳、青土社)、『世界史のなかの東アジア』(丸川哲史訳、青土社)。
村島健司(むらしま けんじ)
1978年生。国際日本文化研究センタープロジェクト研究員。社会学、東アジア社会論。『戦争社会学』(共著、明石書店)、『震災復興と宗教』(共著、明石書店)。
マリオン・エガート(Marion Eggert)
1962年生。ルール大学ボーフム教授。ヨーロッパ韓国学会(AKSE)会長。近代・近世朝鮮史研究。"‘Western Learning’, religious plurality, and the epistemic place of 'religion' in early-modern Korea (18th to early 20th centuries)", RELIGION vol. 42/2, 2012.
楠綾子(くすのき あやこ)
1973年生。国際日本文化研究センター教授。政治学。『吉田茂と安全保障政策の形成』(ミネルヴァ書房)、『現代日本政治史1 占領から独立へ 1945 ~ 1952』(吉川弘文館)。
安井眞奈美(やすい まなみ)
1967年生。国際日本文化研究センター教授。文化人類学。『怪異と身体の民俗学』(せりか書房)、『狙われた身体』(平凡社)。
徐禎完(ソ ジョンワン)
1961年生。翰林大学校日本学研究所長。文化権力としての能楽史。『植民地朝鮮と帝国日本』(共編、勉誠出版)。
Share
