人文書院
鶴見俊輔の言葉と倫理
鶴見俊輔の言葉と倫理
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鶴見哲学の中心へ
哲学と市民運動をまたぎ、戦後日本に巨大な足跡を残した鶴見俊輔。しかし、その平明な語り口とは裏腹に、思想の本質は捉えがたく、謎に包まれている。鶴見は今も読まれるべきなのか、もちろんそうだ。残された膨大な言葉の数々に分け入り、単純化を避けつつ独自の視点から思想の可能性をつかみ出し、現代の倫理として編み直す。鶴見俊輔生誕100年、気鋭の哲学者によりついに書かれた決定的論考。
「鶴見俊輔の哲学に価値があるのだとすれば――私はあると思うが――、彼の言葉を、そんなよそよそしい位置に放っておかずに、深く、適切に読み解くことで、彼の知的遺産をきちんと相続した方がいい。私が本書で試みるのは、彼の言葉を深く解釈し、現代の私たちが生きうる倫理へと再編集することであり、その仕事を通じて、彼の哲学を知的遺産として批判的に継承することだ。まともに読み解くことなしに、鶴見の言葉を、私たちの時代の経験に変えることはできない。」(本書より)
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本書第1版第1刷において下記の間違いがありました。第2刷では訂正済。
p.10、145 (誤)ガリガリ博士 (正)カリガリ博士
p.15 注1 (誤)行いを言葉にことで (正)行いを言葉にすることで
p.67 (誤)そして、負ける時に、 (正)そして負けるときに、
p.67 (誤)勝ったアメリカのほうがいくらかでも正しいと思ったんだけど、勝ったアメリカにくっついて、 (正)勝ったアメリカにくっついて、
p.84 (誤)(鶴見・小熊・上野 2009) (正)(鶴見・小熊・上野 2004)
p.113 注27 鶴見は書評論文でも言っていないことを後に語ったとするのは誤り。書評の時点からレッドフィールドの考えていることから逸れたことを読み取っていたが正しい。
p.134 (誤)想像(=同上)を指す (正)想像(=同情)を指す
p.355 (誤)誰に依って (正)誰によって
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