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人文書院

情念の経済学

情念の経済学

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全く新しい経済学の思想
アクターネットワークセオリーの原点 

19世紀フランスの社会学者ガブリエル・タルドが記した大著『経済心理学』(1902年)は、近代経済学の可能性を徹底的に押し広げようとし、ついには全く異なる独自の体系を持つ経済学の発明に至った傑出した著作である。ラトゥールによれば、その重要性はマルクスに匹敵し、部分的な思想はケインズやシュンペーターの先駆けでもある。さらに、近年の金融社会論や市場の人類学において語られるように、金融においてこそ、数値化と心理学化が結びついていることを主張する、まさに現代に読まれるべき書物でもある。いまだ知られざるその革新的な思想の魅力を、「タルドの弟子」を自称するラトゥールが伝える一冊。

「われわれは、こんな古い反動家に興味を向けようというのか? こんな経済学の考古学的断片に、もう一度光を当てようというのか? まさしくそのつもりである。…タルドの経済学においてはすべてが奇妙にみえるだろうが、それはすべてが新しいからかもしれないのだ。」(本書より)

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