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人文書院

「大東亜戦争」幻想化と「戦争責任」の精神史

「大東亜戦争」幻想化と「戦争責任」の精神史

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戦後社会に瀰漫する欺瞞と擬態、その正体を暴く

開戦の報に国民が覚えた高揚感。そして敗戦後、その熱狂をまるで“なかったこと”のように振る舞い始めた国民。この巨大な断絶の深淵には何が横たわっているのか。「大東亜戦争」という呼称が国民に与えた幻想と、戦後の空虚な平和主義の根源にある欺瞞を解き明かし、我々が未だ直視できずにいる「戦争責任」に対峙する。
 

多くの詩人たちは高揚感、戸惑、逡巡を一部含みながらも、「大東亜戦争」に協賛し、それを鼓舞する戦争詩、愛国詩を多く執筆した。そうした活動は、「大東亜戦争」の遂行という戦時国策に向けた国民の高揚感を振起し、それと合体することで自らの芸術表現の触発力を実感できる「充実感」と、爾後の活動の場を確保しようという思惑に駆られたものであった。しかし、戦争を共通の根として国民との精神の共振によってえられた感動を言葉に奉戴することを矜持としていた表現者たちは、敗戦によってその自負を惨めに打砕かれ、新しい美を創造する力の脆弱さを否応なく認識させられることになった。敗戦後の社会とはこうした意味において、多くの戦争詩人たちにとっても精神の廃墟だったのである。
(「第六章 「橋上の人」の写像と射程」より)

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