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カントと二一世紀の平和論
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平和論としてのカント哲学
カント生誕から三百年、いまだアクチュアリティを失わないその永遠平和の思想は現代世界においていかなる意義をもつのか。哲学研究者と平和活動の現場にかかわる著者が、二一世紀の世界を見据え、カントの永遠平和論を論じつつ平和を考える。カント哲学全体を平和論として読み解く可能性をも切り拓く意欲的論文集。
「『永遠平和論』は、当時の世界情勢を鋭く観察し、それに応答すべく書かれていることにはすでに触れた。だが、だからといって、たんなる時事的な評論に留まるわけではない。仮にそうだったとすれば、二百数十年たった現代において意義をもつはずがないだろう。副題の「哲学的構想」が示すように、『永遠平和論』は一つの哲学的著作であって、まずカントの実践哲学(道徳哲学、法哲学、政治哲学)に直接に接続し、さらにはカントの歴史哲学、宗教哲学に接続する。」(緒言より)
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