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人文書院

普通の組織

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「普通の男たち」と「普通のドイツ人」、そして「悪の凡庸さ」を超えて

ナチ体制下で普通の人びとがユダヤ人の大量虐殺に進んで参加したのはなぜか。ブラウニングが先鞭をつけたこの問いをさらに掘り下げ、殺戮部隊を駆り立てた様々な要因——イデオロギー、強制力、仲間意識、物欲、残虐性——の働きを組織社会学の視点から解明した、ホロコースト研究の金字塔。

 

普通のドイツ人男性は組織の成員資格という枠組みの中ではじめて、多くの人びとが抱いていた潜在的な反ユダヤ主義を強制移送、ゲットー解体、大量射殺への具体的な関与に転化する姿勢を身につけたのだった。しかし、だからといって――ここにハンナ・アーレントの伝統に則った説明アプローチとの決定的な違いがあるのだが――組織のメンバーが機械の歯車のように機能したということにはならない。〔……〕つまりホロコーストの遂行を可能にしたのはまさに、組織メンバーの逸脱、再解釈、イニシアティブの力であった。
(「序章より)

原書:Stefan Kühl, Ganz normale Organisationen: Zur Soziologie des Holocaust, Suhrkamp Verlag Berlin 2014.

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